ケトジェニックの仕組み

ケトジェニックとは、糖質を制限して脂質を代替エネルギー源とする、比較的新しい治療法です。

通常、解糖系では炭水化物を摂取してエネルギーにしたり、脂肪に変えて体内に貯蔵を行うのが特徴です。

糖質制限をするだけだと、糖質切れが生じて筋肉が分解され、その分解した筋肉をエネルギーとして消費するようになります。

しかし、これでは筋肉が痩せて結果的に代謝が落ちるので、体脂肪が落ちて痩せても非健康的になりがちです。

一方、ケトジェニックとは脂肪分を積極的に採ることにより、分解されやすい筋肉のエネルギーを補い、より健康的に痩せられるわけです。

ケトジェニックの仕組みはつまり、体脂肪の材料になる炭水化物を抑える代わりに、脂肪分の割合を増やしてエネルギー不足を避けるというものです。

また、筋肉の分解を防いで代謝を維持する為に、たんぱく質も積極的に摂るようにします。

繊維質ででんぷんを含まない野菜についても、普段より多めに摂ることが推奨されます。

逆に、全脂肪の牛乳とチーズやヨーグルトを始め、でんぷん質のニンジンやじゃがいもに、いんげん豆やピーナッツなどのマメ科の植物は少なめにしたいところです。

アーモンドやくるみなどのナッツ類についても、同様に控えめにした方が良いでしょう。

フルーツはベリー類とバナナやメロンに注意して、食べ過ぎを防ぐことが肝心です。

明らかに炭水化物が中心の食材は、完全にNGとして食事から排除することが求められます。

具体的にははちみつとアガベやメープルなどのシロップ類に、小麦や大麦と米にトウモロコシ、それから小麦粉でできているパンなどの粉物全般です。

加工食品もケトジェニックの妨げになるので、これらは食事のメニューから外して、代わりの食品を採り入れるのが理想的です。

端的にいうと、ケトジェニックとは食事のバランスを見直して、糖質に頼り過ぎない食生活に切り替える方法だと説明できます。

炭水化物と脂肪分やたんぱく質の食事における割合は、通常では55%・30%・15%とされています。

ケトジェニックにおいては、80%・15%・5%と大幅に変更するので、まさに肉体改造のようなイメージです。